スーパーのレジで、前の老人が財布を落としたので拾って渡した。頭髪はごましおというイメージ、四角い大き目のめがね、扁平な顔の形、青のシャツで猫背、あごと首が境目なくつながっているような印象の人だ。
スーパーを出て少し行ったところの横断歩道で信号待ちをしていると、隣に自転車に乗った老人が並んだ。さっきの老人だと思った。ごましお頭、四角いめがね、扁平な顔、青のシャツ、あごと首の境目が……。
が、スーパーで買い物したらしいものは何も持っていない。自転車の買い物かごにも、後部にもない。リュックなどかついでいるわけでもない。
といっても同一人物だろう、買ったものを持っていないという状況は、考えられることだ。配送を依頼したとか。
よたよたと走り去る自転車をよそに、自宅への道を歩く。蓮の花が咲く池を過ぎ(つぼみから開花までに結構時間がかかるみたいだ?)、住宅地を行く。と、前方のコンビニあたりから、いま私が来た方向へ自転車で走ろうとする老人がいる。ごましお頭、めがね、青シャツ、あごと首の境目が……。
きっと同一人物のはずだ。いくらよろよろだって、向こうは自転車、こちらは徒歩だ。別ルートで追い抜かれたんだろう。
同一人物だろう。ちらりと見ただけとは言え、見間違えるほど似た人間がそうそういるわけがない。
きっと。たぶん。
正直なところを言うと、なんだか違和感があったんだ……。
内食……2025



